構造史とは、我々が生きる世界のかたち、そのうつりかわりを記す分野である。
まずはその端緒として、現在のアリアウトをとりあげる。
大まかな構造や、4つの世界線についての話。
世界そのものか、生息圏か
アリアウトとは、我々が生きるこの世界のことである。では、どこまでがアリアウトなのか。この問いには2つの説がある。1つは、歴史的に我々が暮らす生息圏のみをアリアウトと呼ぶ説。もうひとつは、その生息圏を越えた先の領域も含めた、星そのものをアリアウトと呼ぶ説である。前者の支持が多いことは明白であるが、学術的にはこの世界は球体とみなされており、アリアウトという概念は未踏の地も含めてよいのではないかと議論されている。
4つの世界線
現在、アリアウトと定義される生息圏は、大まかに4つの世界線に分類されている。およそ6割を海が占め、陸地は断片のように散らばっている。かつて飛行能力を有していた竜たちはこれを北西・北東・南西・南東の4区画に分け、便宜上の境界として用いてきた。この分類が現在も続いている、世界線と呼ぶものである。
世界線の名称と概要
北西は青の世界線。唯一大陸を含まず、海の比率が最も多い。
北東は赤の世界線。面積としては4世界線の中で最も広く、中央の諸島群と東部の巨大大陸からなる。
南西は黄の世界線。大陸と島が含まれ、最も多様な種の生物が生息している。
南東は緑の世界線。大陸と島が含まれ、最も栄えた文化都市が存在している。
それぞれの世界には様々な歴史や文化が根付いており、詳細は別項に譲る。